コンサルタントに必要な資質
働き方

コンサルタントを目指す未経験者が知っておくべきこと

tsumakawa

「華やかさ」の裏に隠されたコンサルタントのリアル

読者の皆さんは、コンサルタントと聞くと何を思い浮かべますか?

• スーツ姿でスマートに会議を進行する姿

• 高い報酬と圧倒的なキャリアの輝き

• 次々と問題を解決するエリート像

確かに、こうした「華やかさ」は、コンサルタントという職業の一面かもしれません。しかし、その裏には、誰にも知られない泥臭さと、極限まで自らを追い込む厳しさが存在します。

そのため、明確ににやりたいことと覚悟がある方は勿論、漠然とした成長や肩書としての「箔」に魅力を感じている方に向け、近い将来遭遇するであろうリアルをお伝えします。

たとえば、あなたは次のような場面を想像できますか?

• 深夜のオフィスで、疲れた体に鞭を打ちながら次の日のプレゼン資料を仕上げる自分。

• クライアントの反発に向き合いながらも、必要な意思決定を促す自分。

• チームが崩壊寸前の中、一人でプロジェクトを支える自分。

コンサルタントの仕事には、こうした「泥臭くタフな一面」がつきものです。そして、それこそが、真の意味でこの職業を支える要素なのです。

コンサルタントの本当の仕事とは?

コンサルタントの仕事は一言でいえば「クライアントの課題を解決すること」です。ただし、ここで重要なのは、解決する課題は常に「正解がわからない状態」にあるということ。

つまり、次のようなことが日常的に求められます

火中の栗を拾う

誰も手を付けられないような難題に、自ら飛び込んで解決策を探る。

未知の領域で戦う

知識ゼロの業界で、一瞬にして専門家レベルの理解を求められる。

成果にコミットする

結果を保証するわけではないが、最後にはクライアントに「成果」として納得してもらう。

コンサルタントにとって、ルーティン業務はほぼ存在しません。同じ課題は一つとしてなく、毎回新しい挑戦が目の前に現れます。それは、言い換えれば「挑戦の連続」ということです。

厳しさの中にある、何物にも代えがたいやりがい

ここまで読むと、「そんな大変な仕事、自分には無理だ」と思う方もいるかもしれません。でも、厳しさの裏には、それを超えた者だけが味わえる「やりがい」と「成長」が存在します。

そして私もそんな魅力に取り憑かれ、この業界で「コンサルタント」という職業を選択している1人です。

コンサルタントとして得られるもの

圧倒的な成長機会

業界をまたいだ案件、若いうちから役職者と直接対峙する経験、未知の課題への挑戦。それらを乗り越えることで、普通のキャリアでは得られないスキルや知識を蓄積できます。

またベンチャー企業への就職と異なり、相対するクライアントの規模が大きく、その中で裁量を持って働くことで通常の社会人が40代や50代になって経験するような案件を若いうちから裁量を持って手がけるチャンスも多く存在します。

成果への達成感

長期間にわたるプロジェクトをやり抜き、クライアントから感謝される瞬間は、どんな苦労も報われる喜びに変わります。

課題が多く先行きが不透明で、過程が困難であればあるほどその達成感は大きくなります。

自己効力感と誇り

自分の提案や仮説が現実となり、企業の未来に影響を与える経験は、社会の中で自分が何者であるかを強く実感させてくれます。

また、そうした経験を通じて社会人としての器量を大きくしていくことが可能です。

人生100年時代の「背骨」となる経験

こうした経験は、一人の社会人としての「背骨」を作ると同時に、どの業界に行っても応用可能な「普遍的なスキル」をもたらします。それは、人生を切り拓いていくための血肉となるものです。

規模の大小はあれど、誰もが経験したことのない、「プロジェクト」という特殊でありながら全ての経済活動拡大のドライバーとなる環境で培われた経験と能力は、必ず豊かな人生を切り開く拠り所となります。

コンサルタントを取り巻く課題

コンサルタントという仕事が持つ魅力と厳しさ。その両方を理解し、適切な覚悟を持ってこの世界に飛び込む人が増えることは、個人にとっても、社会全体にとっても重要です。

あらゆる人の「人生を豊かにしたい」という願いを叶えるために必要となる物事の見方や考え方が、コンサルワークの中に含まれています。

しかし、現在のコンサルティング業界を取り巻く現状には、いくつかの課題があります。

採用基準の低下

コンサルタント人気の高まりにより、一部の企業では適性のない人材が採用されるケースが増えています。

またそこには、多くのコンサルティングファームが「人月単価」の積み上げによる収益を柱としていることによる、大量採用による人員増加のインセンティブが働いています。

プロジェクトの質の低下

経験やスキルが不足した人材がプロジェクトに携わることで、クライアントが満足できないケースが増加しています。

こうした状況が続けば、コンサルタントという職業全体の信頼性が揺らぎ、クライアントの期待を裏切ることにもなりかねません。そして最終的には、日本全体のビジネス環境に悪影響を与える可能性もあるのです。

次世代のコンサルタントを目指すあなたへ

だからこそ、私はこれからコンサルタントを目指す方々に「正しい情報」を届けたいと思っています。この仕事の本当の姿と求められる覚悟、そして得られるやりがいを伝えたいのです。

コンサルタントは確かに「誰にでもできる仕事」ではありません。しかし、適切な心構えを持ち、成長する意志がある人にとっては、他のどの仕事よりも豊かな経験を与えてくれる素晴らしい職業です。

これからのキャリアをどう築いていくのか、そして自分がどのような存在でありたいのか。その答えを探し続けるあなたの背中を、私は情報発信という形で少しでも押すことができればと思っています。

最後に

コンサルタントという仕事には、多くの厳しさが伴います。しかし、その中には何物にも代えがたい魅力が詰まっています。もしあなたがこの職業に興味を持っているなら、ぜひ覚悟を持って挑戦してみてください。その先には、必ず新しい景色が広がっています。

私の発信が、その道を歩むあなたにとって少しでも役立つものとなれば幸いです。

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ABOUT ME
kei_nakamura
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経営コンサルタント
外資系コンサルティングファームで経営コンサルタントとして働く30代。 これから「コンサルタント」というキャリアそして人生を目指す学生、社会人に向けコンサルタントという世界で生き抜くための考え方やおすすめの書籍情報を執筆中。
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