コンサルタントに必要な資質

コンサルタントをしていると性格が悪くなるという噂の真相。コンサルタントは性格が悪いのか。

tsumakawa

「コンサルって性格悪いよね」
「ロジカルすぎて冷たい」
「人の気持ちが分からなくなりそう」

コンサルタントという職業には、なぜかこうしたイメージがつきまといます。
実際、コンサル経験者自身が「正直、性格は悪くなる」と語る場面も珍しくありません。

では、この噂は本当なのでしょうか。
コンサルタントは本当に性格が悪いのか。
もしそうなら、それはなぜなのか。

この記事では、以下の構造と理由を解説します。

  • そもそも「性格が悪い」とは何を指しているのか
  • コンサルタントがそう言われやすい理由
  • 性格が悪く「見える」構造
  • それでもなお、この仕事を続ける意味

1. まず「性格が悪い」を定義し直す

多くの場合、コンサルタントが言われる「性格が悪い」とは、以下のような人格的欠陥を指しているわけではありません。

  • 意地悪
  • 他人を見下す
  • 冷酷
  • 自己中心的

実態として近いのは、次のような状態です。

感情よりも事実・構造・結果を優先する姿勢が強すぎる

これを、一般的な人間関係の文脈で見ると「性格が悪い」と受け取られてしまうのです。


2. なぜコンサルタントは「性格が悪く見える」のか

① 問題を“人”ではなく“構造”として見る癖がつく

コンサルタントは、基本的にこう考えます。

  • 誰が悪いか → 問題ではない
  • どこで構造が壊れているか → 問題

するとどうなるか。

  • 「あの人、頑張ってますよね」
  • 「事情があってできないんです」

こうした言葉に対して、「それは分かります。でも、成果は出ていませんよね」と、平然と言ってしまう

相手からすれば冷たい。
でも本人からすれば、問題解決に必要な事実確認をしているだけ。

このズレが、「性格が悪い」という印象を生みます。


② 期待値が異常に高くなる

コンサルタントは、短期間で高い成果を再現性をもって出すことを求められる世界で生きています。

そのため、無意識のうちに以下のような高い基準が内面化されていきます。

  • 「それくらい普通にやるでしょ」
  • 「なぜできないのか分からない」

この基準を、一般的な職場やプライベートに持ち込むとどうなるか。

周囲から見て、厳しすぎる人間になる。

結果として、話しづらく、共感が薄い、上から目線な人間だと受け取られ、「性格が悪い」と言われます。


③ 感情を“ノイズ”として扱う訓練を受けている

誤解されやすいポイントですが、コンサルタントは感情を「否定」しているわけではありません。

ただし、意思決定や戦略立案における優先順位においては、感情を判断材料の主軸に置かない習慣が身についています。

するとどうなるか。

  • 落ち込んでいる人に、解決策を即提示する
  • 共感よりも先に改善案を出す
  • 「気持ちは分かるが、それは理由にならない」と言う

これらは善意から出ていても、感情を大切にしたい人から見ると、冷酷に映ります


3. 実際、性格は「悪くなる」のか?

正直に言うと、一定の意味では、性格が悪くなります

ただしそれは、以下のような悪意からくるものではありません。

  • 他人を傷つけたい
  • 優越感に浸りたい

より正確に言えば、「社会的に好かれやすい性格」からは遠ざかるという意味で、性格が悪くなるのです。


4. コンサルタントが失いやすいもの

この仕事を続ける中で、失いやすいものがあります。

  • 遠回しな言い方
  • 空気を読む曖昧さ
  • 本音を飲み込む余裕
  • 「まあいいか」という許容

これらは、人間関係においては非常に重要です。

しかしコンサルの現場では、あまり評価されません。

  • 遠回し=伝わらない
  • 曖昧=意思決定が遅れる
  • 忖度=失敗の温床

結果として、人間関係の潤滑油を削り落とした人格になりやすい。

それが「性格が悪くなった」と言われる正体です。


5. それでも「性格が悪い」と言い切れない理由

一方で、コンサルタントは周囲が嫌がる役割を引き受けている、という見方もできます。

  • 問題から逃げない
  • 不都合な真実を言う
  • 責任を曖昧にしない

それは、優しさを放棄しているのではなく、優しさの形が違うとも言えます。

短期的な感情の快適さより、長期的な組織や事業の生存を選ぶ。

この選択は、必ず誰かに嫌われる前提で成り立っています。

その嫌われ役を買って出る存在が、コンサルタントです。


6. コンサルタント自身が気をつけるべきこと

問題は、「性格が悪く見える」ことそのものではありません。

問題なのは、以下のような態度に出てしまうことです。

  • それを自覚しないこと
  • 正しさを免罪符にすること

コンサルタント自身が意識すべきは、物事を進めるために相手に配慮することです。

  • 正しいことと、伝え方は別
  • ロジックは人を動かすが、感情は人を救う
  • 相手が耐えられる速度を見誤らない

この視点を失った瞬間、「必要悪」ではなく、単なる嫌な人になります。


コンサルタントは性格が悪いのか?

  • 一部の意味では、性格は悪くなる
  • 正確には「感情より構造を優先する癖が強くなる」
  • その結果、冷たく・厳しく・扱いづらく見える
  • しかしそれは、役割と環境が作る必然でもある

コンサルタントは、性格が悪いのではなく、性格や情よりも問題解決を優先する仕事をしているだけです。

とはいえ、周囲の協力や人望と信頼なしには仕事ができないこともまた事実です。

今回挙げたような「性格の悪さ」と捉えられることもある行動やそうなりがちな状況を理解し、自覚的でいられることもまた重要です。

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経営コンサルタント
外資系コンサルティングファームで経営コンサルタントとして働く30代。 これから「コンサルタント」というキャリアそして人生を目指す学生、社会人に向けコンサルタントという世界で生き抜くための考え方やおすすめの書籍情報を執筆中。
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