【大コンサル時代】コンサルへの就職/転職が一般化した先で何が起こるのか。増えすぎたコンサルの行く末
かつて、コンサルティング業界は「一握りのエリートだけが辿り着ける場所」という印象の強い世界でした。
- 東大・京大・海外トップ校出身
- 極めて高い選考倍率
- 少数精鋭のチーム
- 高給だが激務
少なくとも外から見れば、こうしたイメージは事実でした。
しかし今、その前提は大きく崩れています。
- 新卒・中途ともに大量採用
- 学歴やバックグラウンドの多様化
- コンサル経験者が市場に溢れる
- 「とりあえずコンサル」という進路選択の一般化
今や、猫も杓子もコンサルと言ってもあながち誇張ではありません。
では、この「コンサルの一般化」の先で、何が起きているのか。
内部では何が変わり、今後はどうなっていくのか。
そして、今コンサルを目指す人は、何を考えるべきなのか。
中にいる人間の視点から、現場と業界のリアルをまとめます。
1. なぜコンサルは「大量採用」に踏み切ったのか
まず押さえておくべき前提があります。
コンサルが一般化したのは、偶然ではありません。
理由は極めてシンプルです。
ビジネスモデル的に、人を増やさなければ回らなくなったから。
近年、コンサル業界では次のような変化が起きています。
- DX・業務改革・PMO案件の爆発的増加
- 戦略立案だけでなく「実行支援」領域への拡張
- 案件単価は下がる一方で、案件数は増える
- 人月商売としての色合いが一層強くなる
その結果、業界全体は
優秀な少数精鋭ではなく
使える人材を大量に回す構造
へとシフトしました。
これは善悪の話ではなく、不可逆な構造変化です。
2. 内部で起きている「静かな変化」
コンサルが一般化したことで、内部ではいくつかの変化が静かに、しかし確実に進んでいます。
① 「コンサル=優秀」という前提が崩れる
人数が増えれば、当然ばらつきも生まれます。
- 思考力が高い人
- 作業はこなすが考えない人
- 指示待ちの人
- ついていけずに消耗していく人
今や、「コンサルにいる=できる人」とは、誰も本気で思っていません。
むしろ中にいる人ほど、その幻想を持っていない。
結果として、以下のような状況が進行しつつあります。
- コンサルという肩書きの希少性は低下
- 内部競争は激化
- 「できる/できない」の差が以前より露骨に可視化
② 教育コストは下がり、自己責任は重くなる
大量採用の裏側で、現場の空気も変わりました。
- 一人ひとりを丁寧に育てる余裕はない
- まずは放り込む、あとは現場で学べ
- ついてこられなければ、それまで
これはつまり、「コンサルに入れば育ててもらえる」時代の終焉です。
- 学び取れる人は急速に伸びる
- 受け身の人は、驚くほど早く置いていかれる
この差は、以前よりもはるかに大きくなっています。
③ 「消耗要員」としてのコンサルが増える
正直に言えば、すべてのコンサルが「頭脳労働」をしているわけではありません。
- 資料作成要員
- 関係者調整の潤滑油
- クライアント常駐の実働部隊
- 意思決定権のないPMO
こうした役割が確実に増えています。
その結果、
思考力が鍛えられる
戦略が学べる
という期待とのギャップに苦しむ人も少なくありません。

3. コンサルが一般化した先の未来予想図
では、この流れの先で何が起こるのか。
かなりの確度で、次のような未来が待っています。
① コンサル経験の「インフレ化」
コンサル経験者が増えすぎると、
- コンサル出身であること
- 有名ファームにいたこと
自体の価値は、確実に薄れていきます。
今後問われるのは、
- 何をやってきたのか
- どの文脈で価値を出せるのか
- その能力に再現性があるのか
つまり、肩書きではなく中身だけが評価される世界です。
② 二極化の加速
コンサル業界は、今後さらに二極化します。
- 明確な強みを持つ人
- 何となく在籍していただけの人
前者は、好条件で臨む成果が得られます。
- 引く手あまた
- 高い裁量
- 良い案件
後者は、厳しい現実に直面せざるを得ません。
- コンサルの肩書きが効かない
- 転職市場で思ったほど評価されない
③ 「コンサルに行くこと」自体は目的にならなくなる
かつては、
とりあえずコンサルに行けば道が開ける
という時代がありました。
しかしこれからは、
「なぜコンサルなのか」を説明できない人は、行かない方がいい時代になります。
4. それでも今、コンサルを目指すべき人とは
では、今コンサルに行く意味はないのか。
そんなことはありません。
ただし、向いている人はかなり限定されます。
例えば、
- 自分で課題を設定できる
- 学ぶ前提ではなく「使う」前提で知識を扱える
- 肩書きに過度な期待をしていない
- 環境を「利用する」意識を持っている
上記のような人にとって、今でもコンサルは最適な修行場です。
逆に、
- 何かを与えてほしい
- 成長させてほしい
- 市場価値を上げてほしい
という期待が強い人ほど、失望する可能性は高くなります。
5. 今、迷っている人へ伝えたいこと
最後に、今まさに「コンサルに行くべきか」を迷っている人へ。
問いは一つだけです。
コンサルという環境を、
自分は本気で使い切る覚悟があるか
- 名前に期待していないか
- 逃げ場所として見ていないか
- 不安の解消を任せようとしていないか
もし少しでも「YES」が混じるなら、一度立ち止まった方がいい。
コンサルは、何者かにしてくれる場所ではありません。
むしろ、
- 自分が何者なのか
- どこまで戦えるのか
- どんな環境で力を出せるのか
それを、容赦なく突きつけてくる場所です。
一般化したからこそ、覚悟が問われる
コンサルは、もはや特別な世界ではありません。
だからこそ、
- 幻想は剥がれ
- 肩書きは効かなくなり
- 中身だけが残る
そんな時代に入っています。
コンサルに行くこと自体は、もうゴールではない。
それでも行くなら、
- 期待を捨て
- 自分で考え
- 自分で取りにいく
その覚悟があるかどうか。
それが、コンサルが一般化した時代を生き抜けるかどうかの、唯一の分かれ目です。
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