コンサルタントに必要な資質

わからないことがわからない状態を抜け出すためにはどうすべきか

tsumakawa

はじめに:なぜ「わからないことがわからない」のか?

新しい仕事や慣れていない業務、不確実性の高いプロジェクトに取り組む際、誰もが一度は「何をどうすれば良いかわからない」という壁にぶつかるものです。この状態は、自分がどの情報を知らず、どのスキルが不足しているのかすら明確でないため、「わからないことがわからない」という困難な状況に陥る原因になります。

この状態は特に、以下のような状況で起こりやすいです。

未経験の分野に挑むとき

周囲の期待値が高い環境で働くとき

• プロジェクトが不透明でゴールが明確でないとき

では、どうすればこの「わからないことがわからない」状態を抜け出し、効率的かつ確実に仕事を進められるようになるのでしょうか?以下に具体的な方法を解説していきます。

1. 「わからない」を分解する:まずは現状を把握する

「わからないことがわからない」状態を抜け出すためには、まずその状態を解きほぐし、「何がわからないのか」を具体化する必要があります。そのためには、以下のステップを実践しましょう。

(1)質問リストを作る

頭に浮かぶ疑問点や不明点を箇条書きにしてみます。最初は抽象的なもので構いません。

• ゴールは何か?

• このプロジェクトで最も重要なポイントは何か?

• 誰に聞けば情報が得られるのか?

具体的な疑問に落とし込むことで、自分の現状の理解度を測ることができます。

(2)全体像を把握する

仕事やプロジェクトの「全体像」を理解することが重要です。たとえば、以下のような情報を集めることを目指しましょう。

• プロジェクトの目的

• ゴールまでのプロセス

• 関係者やステークホルダーの役割

大枠を理解するだけでも、次の行動を決める指針が見えてきます。

(3)「仮説」を立てる

すべての情報を得る前に、「おそらくこうではないか?」という仮説を立て、そこから行動を起こします。仮説が間違っていたとしても、行動を起こすこと自体が学びとなり、「何が違うのか」がわかるようになります。

2. 行動する前に情報を集める:まずは「聞く力」を活用

「わからない」状態を改善するためには、まず「わかる」人や情報源を探し、必要な知識を得ることが大切です。このとき、効率的に情報を集めるには以下の方法が効果的です。

(1)質問する相手を選ぶ

自分の職場やプロジェクトの中で、最も知識が豊富で適切なアドバイスをくれる人を見極めましょう。

• リーダーや上司

• 同僚や先輩

• 他のチームの専門家

ただし、質問の際には「具体的な質問をする」ことが重要です。「何を聞けば良いかわからない」という段階では、質問すべき相手を間違えると時間の浪費になります。

(2)オープンマインドでフィードバックを受け取る

他人に質問をするときは、素直にアドバイスを受け入れる姿勢が大切です。質問をすることで「できない人だと思われるのでは?」と恐れる必要はありません。むしろ、質問を通じて学ぶ姿勢はポジティブに評価されます。

(3)自己学習も忘れずに

周囲に頼るだけでなく、自分で学ぶ努力も必要です。業務に関連する資料やドキュメントを読んだり、必要に応じて専門書やオンラインリソースを活用して学びましょう。

3. 実践を通じて学ぶ:小さな行動を積み重ねる

わからないことがわからない」状態は、行動を起こさなければいつまでも改善しません。実際に手を動かし、試行錯誤する中で初めて、「これがわかっていなかった」と気づくことができます。

(1)「試してみる」精神を持つ

たとえ完璧な情報を持っていなくても、まずは自分で動いてみることが大事です。

• 提案書のドラフトを作ってみる

• 仮のスケジュールを組んでみる

これらの行動を通じて、自分の理解が足りない部分が明確になります。

(2)失敗を恐れない

新しいことに挑戦する際には、失敗はつきものです。ただし、その失敗を経験値として蓄積することで、次のステップへの貴重な材料となります。

(3)PDCAサイクルを意識する

計画(Plan)、実行(Do)、確認(Check)、改善(Act)のサイクルを回すことを意識しましょう。小さなタスクを区切り、短期間でPDCAを回すことで、効率的に学習が進みます。

4. メンタル面のケアも忘れずに

「わからないことがわからない」状態は、多くの人にとってストレスフルな状況です。このストレスを軽減し、ポジティブに取り組むためには以下の方法を試してみましょう。

(1)周囲に助けを求める勇気を持つ

仕事を一人で抱え込む必要はありません。同僚や上司に相談し協力を仰ぐことで、解決の糸口が見つかることがあります。

(2)長期的な視点を持つ

短期的な失敗や困難に囚われず、長期的な成長を意識しましょう。新しい仕事やプロジェクトに取り組むことは、スキルアップの機会です。

(3)自分を責めない

「自分はダメだ」と思い込むのではなく、「今は学んでいる最中だ」と自分に言い聞かせましょう。成長には時間がかかることを理解することが大切です。

おわりに:行動を続けることで「見える世界」が変わる

「わからないことがわからない」状態は、誰もが一度は経験する通過点です。しかし、この状態を克服するために、情報を集め、実際に行動を起こし、失敗から学び続けることで、次第に「わかる」ことが増えていきます。

新しい仕事やプロジェクトに挑戦するたびに、考え方や行動の型が洗練されていき、次第に不確実な状況にも柔軟に対応できるようになります。最初の一歩を踏み出し、試行錯誤を重ねることで、自分の成長を実感できる日が必ず訪れるでしょう。

今、目の前の課題に立ち向かうことで、「わからない」を「わかる」に変えるプロセスを楽しんでみてください。

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経営コンサルタント
外資系コンサルティングファームで経営コンサルタントとして働く30代。 これから「コンサルタント」というキャリアそして人生を目指す学生、社会人に向けコンサルタントという世界で生き抜くための考え方やおすすめの書籍情報を執筆中。
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